前頭側頭葉型認知症の母が入院することになりました

雑記

以前、こちらの記事でも書きましたが母が若年性認知症と診断されました。

母が若年性認知症(前頭側頭葉変性症意味性認知症)になって介護が始まった話
突然ですが、母が若年性認知症と診断されました。 と言っても、診断されたのは結構前でその後にも色々な経緯がありました。 病名は前頭側頭葉変性症というもので、難病指定されています。 この病気は若年性認知症では2番目に多く、決し...

当時はちょうど子供が生まれたばかりで子育てと介護が同時に来て、まさにてんやわんや
私自身は母とは別居だったのですが、それでも大変でした

前頭側頭葉変性症と診断されて約3年間

母が前頭側頭葉変性症と診断されてから2年と9か月

その間の病状の変化です

前頭側頭葉変性症について

単語が消える、失語症

以前のブログでも書いたように、この認知症では単語が消えていきます。

診断当初の頃は、概ね会話はできるが、使用頻度の少ない単語がわからないようでした

例えば「温泉」「大福」「うなぎ」など、それほど身近ではない単語が消えていきました
「久しぶりに温泉でも行こうか」と言うと「温泉って?」と返ってきます

ただ、「久しぶりに旅行でも行こうか」と言うと「旅行」がわかるうちは「そうだね」と返ってきます

母の場合、それ以外には大きな変化は無く、アルツハイマー型に代表されるような物忘れや徘徊などは見られませんでした。

会話に不自由が生じ、理性が無くなる

更に症状が進むと単語だけでなく、助詞や接続詞などもわからなくなり、会話が難しくなってきます。なんとなくわかったり、言い換えたりすれば伝わることも多いですが、会話するとストレスを感じます

同時に、このあたりから行動でも変化が見られました

前頭葉がやられてしまうので、理性が無くなる(暴れたり非行に走ったりする)とは聞いていましたが、まさにそんな感じです

お店に行けば商品棚の商品をもらってしまったり(悪意は無く貰えるものだと思っている)、会計では自分が払うと固執してレジを困らせたり(お金の計算は不安だがまだできる)、特定の飲み物ばかりを飲みたがったり(甘いものを欲しがり水や麦茶は飲まない)するようになりました

幸い、もともとが穏やかな性格の母なので、暴力行為などは出ませんでした

ただ、職場では共用の備品を持ち帰ってしまったり、お客さんの持ち物を少し盗ってしまったりしていたようです

昼間の居場所がなくなる

発症当初からパートタイム職員になっていたのですが、さすがに厳しくなってきて退職となりました

母はケアマネージャーとして介護施設で働いていたため、職場や同僚は認知症に理解があり長く続けられた方だと思います

退職後は地域包括支援センターのサポートを受けながら障がい者福祉作業所で軽作業を行うようになりましたが、ここも3か月程度で退所

前頭側頭葉型認知症は通常の認知症に比べると対応が難しいらしく、そもそも受け入れ可能な施設が少ないそうです。
それに加えて、自宅からの送迎なども必要になるので母を受け入れてくれる施設がかなり限られるようでした

それでも、デイサービスの施設が見つかり、日中はデイサービスで預かってもらえていましたが、他の入所者に危険が及ぶ可能性もあり、施設側には大きな負担になっていたようです。

じわじわと悪化し壊れていく

症状は徐々に悪化し、普段使わない単語は全然わからなくなり、行動の抑制もより効かなくなりました

犯罪行為などはほとんどありませんが、ご飯を食べたくなれば勝手にお店に入り、注文は即決、食べ終わったらすぐに帰ろうとするので、毎回振り回されっぱなしでした

母の行動を止めようとすると本気で抵抗するのですが、まだ若く体力もあるので相手をするのが本当に大変

始まる夜間介護

デイサービスの利用を始めたころ、夜中に母が起きてくるようになりました

そもそも、認知症で頭が異様に疲れるらしく、夜18時には布団に入り寝てしまう母

当然、朝まで寝ることは無く、22時くらいに起床し、朝の準備や外出しようとします

病院から処方されている睡眠薬などを与えても効果には限界があり、同居家族が限界となり入院手続きを進めることになりました

入院と介護

夜間介護はとても辛く、母の病気は扱いが難しいことから入居できる施設もありませんでした。

そのため、入院へと進んだのですが、精神病院へ入院となると薬を投与し感情を殺すような処置をすることになるそうです。

母自身も家に帰りたがると思いますし、入院させることにこちらも心を痛めます

ただ、夜間に寝ないで付きっ切りで介護をするのも限界があります

本当に難しい問題です、やるだけやったと割り切るしかないのかな・・・

また、入院は3か月程度しかできないらしく、退院後の介護をどうするかがまた問題です
精神病院での入院により感情が抑えられてくると受け入れてくれる施設も出てくるそうで、そうなると施設への入所ができるのですが、果たしてどうなるか

3か月のタイミングでまた延長ということもあるそうですが、それまでに準備しておく必要がありそうです。

まとめ

入院させるのはとても心が痛みますが、在宅介護にも限界があり割り切るしかないのかなと思っています。

退院後の母の居場所、そして少ない障がい者年金だけでは足りない介護費用の問題など、課題は山積みですが、前を向いて進みたいと思います。

 

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