今回は兵庫県の神戸市を目的地に車中泊オンリーで旅に行きました。
さらに、高速道路は極力使わずに、基本的には下道のみで移動費を節約する貧乏旅行
下道で効率的に進む道や夏でも涼しい車中泊スポットの情報などを含めて、その時の様子をご紹介します。
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下道で東京から神戸まで行くルート
東京の自宅がある高尾駅から神戸市役所までをグーグルマップで検索してみると、東名自動車道経由で高速道路を使用しても6時間以上かかります。
これを下道で、となるとかなり時間がかかることが予想されます。
ちなみに、調べてみるとこんな感じ
太平洋沿いの大きな都市沿いに行く所謂東海道と長野県経由で行く中山道に分かれます。
違いは東京と名古屋間のみで東海道は東名高速経由、中山道は中央道経由で名古屋まで行くコース
高速使用、下道のみ、どちらにせよ道が整備されており高低差が少ない東海道ルートで神戸まで行くのがおすすめですので、今回はそちらのルートで紹介します。
そして、東京と神戸の間には複数の難所があります。
東京側から言うと箱根の山、富士山、南アルプス、鈴鹿山脈、笠置山地
これらの山をいかに越えて行くかが鍵となります。
順番に見て行きましょう。
東京都心から静岡東部まで
まず最初のチェックポイントは静岡県東部までどうやって行くかです。
ここが一番渋滞が多いエリアなので、ここをうまく切る抜けるのが重要
日本道路交通情報センターのサイトで渋滞情報はチェックしておきましょう。
国道1号線ルート
まずは関東平野を南から抜ける国道1号線ルート
今回のルートでは最も海側を走るルート
利用者が多く、ところどころで渋滞も多いですが夜間などで流れていればまぁまぁ進めるのではないでしょうか。
大磯町から先はバイパスがあるので、そこから先、小田原あたりまではストレス少なく行けると思います。
小田原から先は箱根の峠越えになりますが、休日の昼間などで混雑している時は箱根ターンパイクを使用した方がいいでしょう。御殿場方面へ向かうメリットはないので、沼津・三島方面へと抜けて1号線で静岡県東部まで到着です。
ちなみに、西伊豆・南伊豆へ行くのであれば、熱海から山伏峠を越えて伊豆の国市へ行くルートがおすすめです。
国道246号線ルート
お次は東名高速に並行して走る246号線を進むルート
こちらも渋滞は多く、東名高速の大和トンネルで長距離渋滞が発生していると下道にも車が流れてくるので悲惨です。
そうでなければ1号線ルートよりは若干早いと思います。
画像では大磯町まで下りてきてしまっていますが、厚木から東名高速や小田原厚木自動車道に乗るのが一般的で、その区間を有料道路使用にするなら一番いいと思います。
実際に、この区間は非常に渋滞しやすいので都心から来るのであればこちらがおすすめ
箱根から先は1号線ルートと同じになります。
国道20号線+道志道ルート
国道20号線(甲州街道)をひたすら西に八王子まで進み、そこから相模原、道志村を走る道志道(国道413号線)を走るルートです。
高尾に自宅がある我が家は西に行くときは必ずこのルートになります。
国道20号線は調布くらいから徐々に交通量は減りますが、日野市、八王子市まで来ても信号はそこそこあります。
しかし、そこから先の道志道は渋滞することはほとんどなく、特に山中湖方面へ向かう車線は混雑しているのを見たことはありません。
山道が続きますが、しっかりと舗装されており気を付けて走れば問題ないでしょう。
信号は道の駅道志のところに一か所あるだけですが、コンビニなども無いので、飲み物や食べ物は道志道の前後で買っておくと安心です。
ただし、連休などは走り屋による事故も多く、事故渋滞に巻き込まれる可能性はあります。また、大雨時は通行止めとなる区間があります。
高尾から御殿場までなら大体2時間もかからずに行けます。
御殿場から先は富士サファリパークの前を通る山の中の道を進む国道469号線ルート(下の画像の青いルート)と御殿場・沼津の街中を通る1号線ルート(下の画像のグレーの1時間31分のルート)があります。
御殿場・裾野についてもバイパス化されており早いですが、信号も多く、1号線に合流してからは結構信号で止められます。
夜間などでなければ469号線ルートの方が早いですが、山の中の道なのでどっちを選択してもいいかと思います。
1号線ルート、246号線ルートに比べると渋滞しがちな箱根の峠を越えなくて済むのが大きなメリットです。
静岡県内から名古屋
交通量の多い東京から静岡県東部までの説明が長くなってしまいましたが、高尾の我が家からここまで大体3,4時間です。
ここからはひたすら静岡県内を西へと進みます。
基本的には国道1号線のバイパスをずっと進みます。
富士市、静岡市、牧之原市、掛川市、浜松市と静岡県の太平洋側を進みます。
バイパスがかなり整備されており快適ですが、宇津ノ谷のあたりで少し詰まるような印象です。
それから清水のあたりはバイパス整備が遅れているので信号の多い街中を通ることになります。
掛川花鳥園では放し飼いの鳥たちと遊ぶことができます
浜松から先は1号線から国道23号線に乗り換えます。
1号線は豊橋市、岡崎市の街中へと入っていってしまうので、蒲郡市経由の23号線を使用します。しかし、このあたりは三河湾や南アルプス南部の山脈により交通が制限される難所で、蒲郡のあたりで混雑しがちです。
知立市を越え、名古屋市に入るあたりで高速道路の高架下を走る道になり、交通量も増えますが道路の車線も増えるのでそれなりに流れて進むことができるでしょう。
大都市名古屋を抜ける道ですが、この道沿いには飲食店などはあまりなく、名古屋名物などが食べたいのであれば、少し違うルートを取った方がいいかもしれません。
名古屋から大阪・神戸まで
名古屋から西の京阪神方面へ行くには琵琶湖と鈴鹿山脈を越える必要があります。
琵琶湖の北側を回る国道365号線、国道303号線ルートや鈴鹿スカイライン経由のルートもありますが、基本的には名阪国道一択です。
三重県の亀山市から奈良県の天理市まで続く国道25号線のバイパス道路ですが、信号も無く、制限速度も70キロと有料道路並のスペック
まずは、国道23号線で名古屋から四日市市に入り、そこから国道25号線で鈴鹿市、亀山市へ向かいましょう。
時間があれば四日市でとんてきを食べるのがおすすめ
写真は四日市駅前のラーメンちゃんというトンテキ屋さん
綺麗で女性でも入りやすいお店です。家族連れも多いです。
名阪国道に乗ってしまえば奈良県の天理までは一直線で行けますが、上の画像のように伊賀市で名阪国道を降りて、国道163号線に乗った方が神戸までは早いです。
天理まで行ってしまうと奈良市内か大阪の都市部を北へ横断しないと行けなくなりタイムロスになってしまいます。
伊賀で乗り換えた国道163号線では門真市、守口市あたりまで行ったところで北上して、大阪市中心部を避けるように淀川と北へ渡りましょう。
後は、新大阪駅を避けて国道479号線などを使いながら国道43号線へ
国道43号線は阪神高速神戸線に並行して、拘束の高架下を走る国道で、これに乗ってしまえばあとは神戸まで一直線です。
大阪市内の抜け方は淀川の北側河川敷沿いに進むのが早い気がしますが、この辺は都心部を避けられれば大きく変わらないような気がします。
うまくルートを取れば万博記念公園で太陽の塔を見たり、観光もできます。
これで東京から神戸まで下道のみで到着です。
休憩しながらだと、夜間の交通量が少ない時間でも大体10時間くらいは掛かります。
一泊覚悟でゆっくり行くのもおすすめですので、次の車中泊スポットも合わせて検討してみてください。
ちなみに、我が家は京都経由で行ったので、湯ノ丸温泉方面へ進み、鈴鹿峠の手前、菰野から京都市内までは高速道路を使用しました。
目的地によって臨機応変にルートを考えましょう。
東京から神戸までの夏の車中泊スポット
せっかく東京から神戸まで下道で行くのだから、途中で観光やグルメを堪能したいですよね。
ホテルを取ってもいいですが、どこまで行けるか分からない下道の長旅
疲れた時に休憩できる車中泊スポットを抑えておくといいでしょう。
特に夏の場合は暑くて車内では寝られないことがあるので、夏でも車中泊しやすいスポットをご紹介
車中泊では後部座席に寝ることが多いので、後部座席の窓用の網戸を買いましょう。
網戸を付けるとこんな感じ
夏でも快適な車中泊ができる富士山、箱根周辺
富士山、箱根周辺は道の駅や無料駐車場もしっかり整備されており、標高も高いので夏でも車中泊できるスポットが非常に多いです。
我が家の場合、仕事終わりに出発することが多いので、まずは東京からこのエリアまで走行して、車中泊で休憩するのが定番になりつつあります。
代表的なスポットを何点かご紹介
今回紹介するスポット以外にも足柄や駒門PAなど高速道路の休憩所もそれなりに標高があり、夏でも眠れないことはありません。
どちらも一般道から入る駐車場もあるので、これらを利用するのも安心です。
山中湖畔駐車場
道志道を抜けた先にある山中湖
東京方面から来ると国道413号線を進んできて、南下する138号線との交差点に駐車場があります。
すぐ脇には24時間使えるトイレもあり、車中泊にはうってつけ
山中湖は避暑地として有名で、真夏でも夜の気温は15度程度のこともあり、暑くて眠れないというようなことは無いでしょう。
山中湖の先の鳴沢村では夏は名物のとうもろこしや桃が食べられます。
道の駅鳴沢も標高が高く、湧き水もあり車中泊にはおすすめ
箱根芦ノ湖畔駐車場
箱根の芦ノ湖畔にある駐車場
この付近は駐車場も多く、芦ノ湖は標高700mを越えています。
単純に標高100m上がるごとに気温は0.6度下がりますので、700mで4.2度
さらに周辺の環境なども考えると都内に比べると大分涼しいでしょう。
8月の車中泊では気温は23度くらいだったかな
箱根から三島方面へ抜ける道にはエコパーキングというトイレのある駐車場もありますが、こちらは走り屋たちのたまり場になっていることがほとんどで、警察の巡回なども多いです。標高も高く涼しいですが、休憩程度にするのが無難でしょう。
御殿場方面への道になってしまいますが、乙女駐車場というのもあり、こちらは人も少なく快適です。
ただ、駐車場は舗装されておらず草地だった気がします。
山中の駐車場は真っ暗のことが多いので、オシャレなLEDランタンがあるとおすすめ
トイレへ行くときや車の中でゴロゴロ本を読んだりと、色々使えます。
ルームライトではバッテリーが不安ですからね。
静岡県内の車中泊スポット
一泊目の車中泊を箱根・富士山周辺でとることが多いので、静岡県内は二日目に抜けてしまうことが多いです。
身延山の方や天竜川上流には標高が高く涼しい場所も多いですが、走行する国道1号線は海沿いで標高も低く、ここから移動するのはかなりのタイムロスになるので、うまく観光などを組み合わせて車中泊スポットを決める必要があります。
浜松ではぜひ食べたいのが浜名湖のうなぎ
こちらは佳川というお店の溶岩焼きのうな重
いっそ諦めてスーパー銭湯や高速道路のサービスエリアになる仮眠スポットなどを利用した方が良いかもしれません。
道の駅朝霧高原
富士宮市になる朝霧高原の道の駅
富士山の麓で標高も高いので夏でも夜は涼しいですが、牧場が近いので若干臭いが気になるかも・・・
風向きなどにもよると思いますが、自分は平気でした。
国道1号線からは距離があるので、富士五胡などの観光や朝霧高原周辺の観光をセットにしてうまく行程に組み入れるといいでしょう。
馬飼野牧場(まかいのぼくじょう)では放し飼いの羊と遊ぶこともできます。
身延線沿線まで西に行くこともできますが、そちらの国道52号線は朝霧高原に比べて混雑しているので注意
道の駅設楽
愛知県内になってしまいますが、浜名湖から北上したところにある道の駅設楽
西に進めば名古屋に出れるので、渋滞しがちな蒲郡市内を山の中を迂回する感じになり、それほど遠回りした気にはならないかもしれませんが、実際は山道をかなり進むのでそれなりにタイムロスです。
さらに山奥のつぐ高原まで行けば標高は900m超え
静岡、愛知周辺は標高の高い車中泊スポットが少なく、夏の車中泊としては難所です。
夏でも快適なスポットがあればぜひ情報を教えてください。
名古屋から京阪神なら鈴鹿峠がおすすめ
名古屋から西も標高の低い琵琶湖が広がる地域のため、夏の車中泊には厳しいエリアです。
標高が高くアクセスも良いのが鈴鹿峠
鈴鹿スカイラインは最高到達点が標高800mとこのエリアでは高い方です。
名峰、御在所岳のそびえるエリアですね。
スカイライン沿いや御在所岳の登山口などに駐車場はありますが、トイレがあるような場所は少なく、おすすめは湯の山温泉です。
湯の山温泉アクアイグニス
三重県の湯の山温泉は鈴鹿峠の麓にあり、中でもアクアイグニスは車中泊も公認の複合施設です。
とてもオシャレな建物で、レストランなども併設した日帰り温泉になっています。
かなり綺麗でお風呂も広くてよかったです。
温泉自体も24時と遅くまでやっており、温泉の受付で車中泊したい旨を申し出て、ナンバーをお知らせすれば車中泊が可能になります。
車中泊用の駐車場は道路を挟んだ向かい側です。
温泉終了後もトイレは24時間利用可能で、綺麗なトイレを使えるのでありがたいです。
難点としてはやはり真夏は夜でも気温が26度くらいと若干高いことと、電車の線路がすぐ脇を走っているので、電車が走行するときは音がうるさいことでしょうか。
窓を開けられる車用の網戸や耳栓を持っていくといいでしょう。
我が家は両サイドの窓とバックドアも少し開けると寝ることができました。
バックドア用の網戸はマグネットとクリップで止めるタイプですが、本当に暑いときにはバックドアを開けるだけで大分変わるのでお守り代わりに持っているといいでしょう。
天然わかさぎ温泉いこいの館
名阪国道を伊賀で分岐した後の国道163号線沿いにある温泉施設
キャンプ場も併設されており夏でも夜は涼しいです。
それでもやはり夜の気温は26度前後とギリギリでしょう。
京都大阪へのアクセスが良く、名阪国道にも近いので立地は良いと思います。
関西エリアへ入ったら551蓬莱の肉まんをテイクアウトしてドライブしながら食べると元気がでます。
神戸周辺の車中泊スポット
いよいよ神戸に到着した時に利用したい神戸周辺のスポット
六甲山を始め、山も多く標高が高い道の駅なんかも増えてきます。
道の駅とうじょう
標高500m越えなので平地よりは涼しです。
神戸からさらに西の姫路などを目指すときに経由すると良さそう
六甲ガーデンテラス
500円と有料ですが、その分安心もあります。
標高はなんと800m越えでこのエリアでは最高
これだけあれば真夏でも快適でしょう。
12時には施設の明かりが消えて真っ暗になりますが、トイレは24時間利用可能で、非常に便利です。
同じく有料ですが、有馬温泉の駐車場でもトイレが近くにあり車中泊できる場所があります。外気温によって使い分けてもいいかもしれません。
せっかく神戸まで来たなら神戸の夜景まで楽しみたいですね。
まとめ
真夏に車中泊をするのは気温が25度以下が快適と言われています。
車中泊愛好家はその寝床の自由さを活かして高速道路を極力使わず、下道だけで移動する人も多いですが、真夏の関西エリアは標高の高い車中泊スポットも少なく、考えさせられます。
いっそ、有料のキャンプ場などを利用したり、単発でホテルなどの宿を取ったりすると旅の自由度が増すかもしれません。
車中でも使えるUSB充電タイプの小型扇風機
走行中はシガーソケットから充電して、寝るときは車内にぶら下げられるクリップタイプがおすすめ。弱なら一晩は動き続けてくれます。
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